第一子の分娩方法による影響
ペンシルベニア州立大学の研究チームは、「JAMA Open Network」(2020年4月掲載)にて、第一子を帝王切開にて分娩した場合、経膣分娩(自然分娩)と比べ、第二子の妊娠率が低下すると発表した。
つまり、第一子の分娩方法は第二子の妊娠率に影響を与える。また、第一子の分娩方法による影響は産後、最低3年間は持続するという。
第一子の帝王切開と第二子の妊娠可能性
研究チームは、第一子妊娠中の女性2021人(18~35歳)を対象に「The First Baby Study」を行った。調査期間は妊娠中から産後3年間に及び、被験者のうち712人が帝王切開であった。調査結果より、第一子を帝王切開にて分娩した女性は、被験者の平均年齢より高く、高齢出産の傾向が認められた。
また、産後6ヶ月ごとの追跡調査にて妊活の頻度、妊娠有無に関する質問調査を行ったところ、第一子が帝王切開のグループでは、約69%が第一子の出産から3年内に第二子を妊娠していた。一方、第一子が経膣分娩のグループは、第一子出産後の3年間で約78%が第二子を授かっていた。
研究チームは、調査結果より、第一子が帝王切開で分娩した女性は妊娠可能性が下がり、第二子の死産リスクが高くなると結論付けている。それゆえ、母体年齢、第一子の妊娠年齢、妊娠前のBMI値、妊娠期の体重増加幅、過去の中絶、肥満、高血圧、妊娠中の入院など因子を考慮したうえで、帝王切開を検討する必要があると強調する。
(画像はJAMA Networkより)

JAMA Network
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