難燃剤による影響
ジョージア大学の研究チームは、「Scientific Reports」にて、難燃剤「ポリ臭化ビフェニル-153(PBB153)」により精子の遺伝子コードが変化し、子供の健康問題を引き起こすと発表した。
ポリ臭化ビフェニル-153(PBB153)は、消火器の難燃剤の主な化学成分であり、現在、使用が禁止されている。今回、父親が難燃剤の曝露を受けた場合、精子の遺伝子コードを変化させ、その子供に先天性疾患を引き起こす要因になると報告された。
PBB153が精細胞に与える影響
研究チームは、観察的および実験的アプローチを独自に組み合わせ、PBB153が精細胞に与える影響を検証した。実験はラボ環境下にて行われ、精子形成の元になる幹細胞モデルを用いて、血液のPBB153曝露量と影響を調査した。
精子幹細胞にPBB153を投与したところ、精子形成の過程にて異なる遺伝子が発現し、遺伝子発現の変化が認められた。特に、胚器官、手足、筋肉、神経システムが発達するうえで重要となる遺伝子が変化した。
研究チームは、パートナーの女性との妊活・妊娠成立前に、男性が難燃剤PBB153に晒された場合、子供の健康に悪影響を及ぼすと説明する。つまり、PBB153により精子DNAは変化し、精子の遺伝子スイッチがオン・オフされ、子供の内分泌関連の健康を害する。
(画像はプレスリリースより)

UNIVERSITY OF GEORGIA
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