マイクロプラスチックと男性の生殖機能
9月28日、中国の研究チームは、「eBioMedicine」にて、マイクロプラスチックは男性の生殖機能に悪影響を及ぼすと発表した。
精液および尿内のマイクロプラスチック含有量が増加するほど精子の質(総精子数、精子濃度、精子運動率)は下がるという。
マイクロプラスチック曝露による精子への影響
研究チームは、中国3ヶ所にて男性113人を対象に精液ならびに尿におけるマイクロプラスチック含有量を測定し、マイクロプラスチック曝露と精液の質における関係性を検証した。
なお、今回は、8種類(ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、塩ビ・ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ABS樹脂)を測定した。
ラマン分光法を用いて被験者から採取した精液および尿を分析したところ、全ての検体から8種類のうち3種類から5種類のマイクロプラスチックが検出され、ポリスチレン・ポリプロピレン・ポリエチレン含有量が高いことが確認された。
また、ポリエチレンテレフタレート曝露と精子の質において顕著な関係性が示された。精液および尿内のポリエチレンテレフタレート含有量が上がるほど総精子数・精子濃度・精子運動率は下がり、精液の質は低下するという。
(画像はeBioMedicineより)
eBioMedicine
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