PCOSに対する治療効果
5月20日、中国の研究チームは、「BMC Women’s Health」にて、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療において、「デキサメタゾン」「クロミフェン」は効果があると発表した。
「デキサメタゾン」「クロミフェン」の併用により、PCOS患者のホルモン値が改善し、排卵率および妊娠率が高まるという。
PCOS治療におけるデキサメタゾンとクロミフェンの効果
PCOSに対する排卵誘発において、第一選択薬は「クロミフェン」となる。しかしながら、クロミフェン療法の効果が得られないPCOS患者も少なくない。
そこで今回、研究チームは、学術情報データーベース「PubMed」「Embase」「Cochrane Library」などに基づき、PCOS治療におけるデキサメタゾンとクロミフェンの効果を検証した。
研究論文12文献、PCOS患者1270人を対象にメタ分析を行ったところ、「デキサメタゾン」「クロミフェン」の併用群は、コントロール群と比べて、妊娠率、排卵率、ホルモン値(黄体形成ホルモン、エストラジオール、プロゲステロン、テストステロン)の著しい改善が認められた。
ただし、排卵刺激ホルモン、排卵誘発や卵巣刺激に伴う副作用において差異はなかったという。
これより、研究チームは、PCOS治療において「デキサメタゾン」「クロミフェン」の併用は有益であり、ホルモン値を改善させて排卵率および妊娠率を高める効果があると示唆する。
(画像はBMC Women’s Healthより)
BMC Women’s Health
https://bmcwomenshealth.biomedcentral.com/