不妊症患者が直面する障壁
5月16日、モナシュ大学(オーストラリア)の研究チームは、プレスリースにて、不妊症患者が健康的なライフスタイルを維持するには、正しい知識だけでなく、自己管理スキルやパートナーの理解が必要になると指摘する。
科学的根拠に基づいた食事や運動、不妊による心理的ストレスに対する理解を深め、セルフマネジメント(自己管理)スキルを強化し、パートナーなどの理解や協力を得ることより、健康的な食生活や定期的な運動の維持が可能になるという。
なお、研究論文は「Human Reproduction Update」(5月14日)に掲載されている。
不妊と健康的なライフスタイル
研究チームは、不妊症患者ならびに医療従事者4300人以上を対象にシステマティック・レビューを行い、不妊と健康的なライフスタイルにおける関係性を検証した。
システマティック・レビューを通じて、不妊治療は、不妊症患者の健康的なライフスタイルの維持を妨げる可能性があることが認められた。また、ライフスタイルの改善に影響する障壁(バリア)は、運動する時間が確保できない、食事改善のための情報が不足しているなど、知識や機会が不十分であるという。
そして、ライフスタイルの変化には、自己管理スキルが不可欠となる。自己管理とは、目標達成や自己実現のために自身の思考や感情・行動を管理することである。自己管理スキルによって心身は健康な状態になり、自信は増し、目標管理や問題解決などのスキルが向上してライフスタイルの改善を可能にする。
(画像はプレスリリースより)
MONASH UNIVERSITY
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