凍結融解胚移植の出生率
6月13日、ニューヨーク大学(アメリカ)の研究チームは、「Journal of Assisted Reproduction and Genetics」にて、自己胚を用いた凍結融解胚移植において、凍結融解胚移植を実施する年齢から出生率は予測できないと発表した。
これは、卵子の凍結保存後、子宮の老化による出生率の低下を回避でき、個々のタイミングに合わせて胚移植を実施できることを意味する。
凍結融解胚移植の実施年齢と出生率における関係性
研究チームは、自己胚を用いた凍結融解胚移植を行った女性338人(凍結胚169個)を対象に、胚移植を実施する年齢と出生率における関係性を検証した。
なお、新鮮胚移植患者と比べて、凍結融解胚移植患者の平均年齢は42.5歳と年齢は高く、採卵から胚移植までの待機期間は平均59ヶ月と長くなった。
凍結融解胚移植患者と新鮮胚移植患者では着床率ならびに出生率は異なったものの、自然流産率に差異は認められなかった。また、年齢別に凍結融解胚移植の結果を比較したところ、実施年齢による胚移植結果において相違は報告されなかった。
採卵時の年齢、胚の形態、胚移植日を考慮に入れると、凍結融解胚移植を実施する母体年齢は出生率の予測因子ではないといえる。
(画像はJournal of Assisted Reproduction and Geneticsより)
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