不妊治療の新薬
7月8日、Oxolife社(スペイン)は、第40回欧州ヒト生殖医学会「ESHRE2024」(オランダ・アムステルダム開催)にて、不妊治療において画期的かつ効果的な新薬(ファースト・イン・クラス)「OXO-001」を発表した。
体外受精ならびに顕微授精の出生率が向上
今回、欧州28機関にて第Ⅱ相試験(2番目の臨床試験)「OXOART2」が実施され、ランダム化二重盲検プラセボ対照試験を通じて新薬「OXO-001」の有益性が認められた。
この新薬は非ホルモン性の経口薬であり、子宮内膜(子宮の内壁)に直接作用し、体外受精ならびに顕微授精の着床率、妊娠率、出生率を向上させるという。
あわせて、Oxolife社のサブセット研究では、胚移植を受ける女性96人(40歳まで、対象群54人、プラセボ群42人)を対象に新薬「OXO-001」の有益性について検証した。
治療は胚移植周期の1周期前(前周期)から開始され、胚移植後5周期まで継続された。対象群とプラセボ群の効果を比較したところ、新薬「OXO-001」では、生化学的妊娠段階において統計的な有意な改善が見られた。
また、対象群の臨床妊娠率(胚移植後5週間の胎児心拍)ならびに継続妊娠率(胚移植後10週間)は、プラセボ群に比べて高くなった。なかでも、新薬「OXO-001」により、対象群の出生率は6.9%増加したという。
(画像はeshreより)
eshre
https://www.eshre.eu/