肥満が妊娠・出産に与える影響
3月4日、ダルハウジー大学(カナダ)の研究チームは、「CANADIAN MEDICAL ASSOCIATION JOURNAL(cmaj)」にて、肥満によって死産率が増加すると発表した。
単一因子(肥満のみ)ならびに複数因子(肥満と他要因)は死産リスクを高め、母体年齢の上昇に伴い肥満と死産における関連性は強くなるという。
母親の肥満と死産における関係性
研究チームは、「Better Outcomes Registry and Network (BORN)」を用いて、オンタリオ州の医療機関にて誕生した681178人(2012~2018年、死産1956人含む)を対象にレトロスペクティブスタディ(後ろ向き研究)を実施し、母親のBMIと死産における関係性を検証した。
母親のBMIが直接的および間接的に死産リスクに対して与える影響を検証したところ、肥満度1は死産率の増加に関連することが確認された。肥満度1に比べて、肥満度3と死産における関連性は強まり、肥満度2は死産と最も強い関連性があると報告された。
また、母体年齢の上昇に伴い肥満による死産の可能性は増し、妊娠37週を超過した肥満妊婦では肥満と死産における関連性は顕著となったという。
(画像はcmajより)
cmaj
https://www.cmaj.ca/content/196/8/E250