男性不妊に影響する因子
4月2日、ルンド大学(スウェーデン)の研究チームは、「scientific reports」にて、腎機能と男性不妊における関連性を示唆した。
腎機能が男性の生殖能力に対して潜在的な影響を与え、腎機能障害および腎機能の低下によって男性不妊の可能性が増すという。
腎疾患と男性不妊における関連性
男性の生殖機能障害は、非感染性疾患(糖尿病、循環器疾患、呼吸器疾患、メンタルヘルスなどの慢性疾患を総称したもの)に関係している。
そこで今回、研究チームは人口ベースのコホート研究を用いて、45歳以上の男性11602人(子なし5494人、子あり6108人)を対象に腎疾患と男性不妊における関連性を検証した。
推算糸球体濾過量(eGFR:腎臓の機能を評価する指標、1分間の原尿の産出量)、尿タンパクを測定したところ、子供がいない男性では腎機能の低下が認められた。子供がいる男性と比べて推算糸球体濾過量は低く、蛋白尿になる傾向にあった。
なお、既婚率は子供がいる男性は89.2%、子供がいない男性では67.3%であった。また、肥満、高脂血症、高血圧の有病者の割合において、子供がいる男性は、子供がいない男性より低くなった。
(画像はscientific reportsより)
scientific reports
https://www.nature.com/articles/s41598-024-58479-9