妊娠期の葉酸摂取が胎児脳の発達に与える影響
1月4日、カリフォルニア大学デービス医科大学は、プレスリリースにて、妊娠期における葉酸の過剰摂取とビタミンB12不足が胎児の脳発達に影響を与えると発表した。
葉酸(ビタミンBの一種)は妊娠中の重要な栄養素とされ、二分脊椎などの神経管閉鎖障害や神経管欠損を予防するうえで葉酸の摂取は有益である。
それゆえ、妊娠中の積極的な葉酸摂取が推奨され、食事に加え、葉酸サプリメントや葉酸強化食品によって補完する。しかしながら、葉酸は多く摂れば摂るほど良いわけではないという。
妊娠前ならびに妊娠中の葉酸とビタミンB12のバランス
今回、研究チームはマウスを用いた動物モデル実験を行い、妊娠期の葉酸摂取が胎児脳の発達に与える影響を検証した。
画像解析にて子マウスの大脳皮質(認知や感情に関与する領域)を評価したところ、妊娠前ならびに妊娠中に高葉酸と低ビタミンB12のエサを与えられたマウス群では、顕著な神経発達異常を示した。
妊娠前および妊娠中のマウスにおいて、葉酸の過剰摂取とビタミンB12の不足が、子マウスの神経発達に変化をもたらすことが確認さた。また、研究チームは、葉酸とビタミンB12の不均衡が子マウスの脳発達に悪影響を及ぼす可能性も示唆した。
(画像はプレスリリースより)
UCDAVIS HEALTH
https://health.ucdavis.edu/