妊娠中の喫煙が胎児に対して与える影響
9月28日、ケンブリッジ大学(イギリス)の研究チームは、プレスリリースにて、妊娠中に喫煙した女性は、妊娠中に喫煙しなかった女性と比べて早産リスクが2.6倍高くなったと発表した。
また、妊娠中の喫煙は胎児発育不全リスクを4倍に増加させ、胎児は妊娠数週に対して小さい傾向が認められた。なお、研究論文は「International Journal of Epidemiology」に掲載されている。
妊娠中の喫煙と早産、胎児発育不全における関係性
妊娠中の喫煙、カフェインの過剰摂取は妊娠合併症リスクを高め、胎児の発育に悪影響を及ぼす。それゆえ、妊娠中は全期間を通して喫煙を控え、カフェインの摂取を制限する必要がある。
例えば、妊娠中の母親が喫煙している場合、胎児発育不全、早産、低出産体重児リスクが高まるという。また、妊娠期におけるカフェインの過剰摂取は、低出産体重児、胎児発育不全を引き起こすと報告されている。
今回、研究チームは、「The Pregnancy Outcome Prediction Study(POPs)」の一貫として、2008年から2012年の期間、4200人以上の女性を対象に妊娠中の喫煙が胎児に対して与える影響について検証した。
妊娠12、20、28、36週の女性に対して採血を実施して血中代謝物を分析したところ、妊娠中の喫煙と自然早産(早産)において関連性が認められた。妊娠中に喫煙した女性は、妊娠中に喫煙しなかった女性と比べて、早産の可能性が2.6倍高かったという。
また、妊娠中の喫煙は胎児の発育を妨げ、胎児発育不全リスクは4.1倍に増加した。妊娠中の母親が喫煙者である場合、非喫煙者の母親の子供と比べて、出生体重は平均387g軽く、これは新生児の平均体重より10%以上小さいことになる。
(画像はプレスリリースより)
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