電子タバコの危険性
7月5日、コロラド大学アンシュッツ・メディカル・キャンパス(アメリカ)は、プレスリリースにて、妊娠中の電子タバコ使用は危険であり、ニコチンは胎児の成長に悪影響を与えると発表した。
今回、電子タバコ蒸気には少量のニコチンが含まれ、胎児の骨の形成や肺の発達を妨げると報告された。なお、研究論文は「Developmental Biology」に掲載されている。
妊娠中の電子タバコ使用が胎児に与える影響
近年、妊娠をキッカケとして、従来の紙巻きタバコから電子タバコへ切り替える女性は増加傾向にある。電子タバコは紙巻きタバコより安全な代替品として認識されているが、電子タバコであっても妊娠中の使用は危険である。
ニコチンは胎盤を通り抜けて胎児循環まで達し、そこで蓄積する。胎児循環中のニコチン濃度は母体血中濃度より高く、ニコチンは胎児の発達に悪影響を及ぼす。
今回、マウスを用いた動物モデル実験を通じて、電子タバコ蒸気には低レベルのニコチンが含まれることが認められた。妊娠中にニコチンを吸った母マウスから生まれた子マウスは、ニコチン曝露によって発育過程において骨が小さく、短くなった。また、胎児肺の遺伝子発現に悪影響を及ぼすことが確認された。
(画像はプレスリリースより)
University of Colorado Anschutz Medical Campus
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