胎教による影響
4月12日、バルセロナ大学(スペイン)は、プレリリースにて、音楽を聴かせる胎教は、胎児の脳発達において効果的であると発表した。
妊娠中の母親がお腹の子供に対して歌を歌ったり、音楽を聴かせたりすることにより、子供の脳機能は肯定的な影響を受け、音声情報をエンコーディング (符号化)する機能が発達するという。なお、研究論文は「Developmental Science」に掲載されている。
胎教が子供の言語刺激に対して与える影響
研究チームは、新生児60人(生後12~72時間)を対象に周波数追従反応(FFR)を記録し、音楽を聴かせる胎教が言語刺激に対して与える影響を検証した。
うち29人は在胎期間中に胎教として母親の歌、音楽を日常的に聴いていた。脳波記録に基づき、2種類の異なる言語刺激「the/da」「and/oa」について分析したところ、妊娠後期に日常的に音楽を聴いていた子供は、音声刺激のエンコーディングがより安定的であることが確認された。
胎教と音声情報のエンコーディングには関連性が認められ、発話モードにおける基本周波数のエンコーディングが安定して言語処理と言語習得を促進させるという。
音楽の刺激は、低周波数成分やリズム(律動)として聴覚系に届くが、これにより聴覚系は神経可塑性を組織化するように訓練される。これは、新生児期の音声知覚を高める可能性を示唆する。
(画像はプレスリリースより)
UNIVERSITY OF BARCELONA
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