父親の育児関与の必要性
6月16日、ノースウェスタン大学(アメリカ)の研究チームは、プレスリリースにて、母乳育児ならびに乳幼児の睡眠環境において父親が果たす役割は大きく、父親が大きな影響を与えると発表した。
子供が母乳で育てられること、子供が安全な環境で寝かし付けられることは、父親の態度や経験によって大きな違いがあるという。なお、研究論文は「Pediatrics」(6月16日)に掲載されている。
母乳育児と乳幼児の睡眠環境に対する父親の態度と経験
研究チームは、父親になったばかりの男性250人を対象に、子供が生後2ヶ月から6ヶ月に達した後にアンケート調査を実施し、育児における父親の影響を検証した。
アンケート調査に対して、母乳育児を希望する父親のうち95%が母乳育児を開始し、78%が生後8週間には母乳で育てていると回答した。一方、育児に関心がない、母乳育児を望まない父親では、69%が母乳育児を開始し、33%が生後8週間には母乳で育てていると報告した。
この回答結果より、父親の関心が育児に大きな影響を与えることが認められる。
また、父親の99%が子供の寝かし付けをしていると報告しているが、米国小児科学会(AAP)が推奨する乳幼児の安全な睡眠環境(仰向け寝の姿勢、硬く平らで傾きのない寝床面、柔らかい寝具の回避)を全て満たしているのは、僅か16%であった。
被験者の約3分の1は、乳幼児の安全な睡眠環境のうち少なくとも1つの条件が欠けていたという。
研究チームは、母乳育児において父親が果たす役割は大きく、父親は直接的に関わる必要があると考える。
(画像はプレスリリースより)
Northwestern Medicine
https://news.feinberg.northwestern.edu/