PCOSの妊娠可能性に対する影響因子
1月13日、デンマークとイギリスの専門家らは、「Human Reproduction」にて、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)かつ過剰体重・肥満の女性は妊娠可能性が著しく低下するが、減量によって妊娠可能性が改善すると発表した。
PCOSにおいて過剰体重および肥満は代謝を大きく低下させ、生殖結果を著しく悪化させることが認められた。
PCOS、BMI値、妊娠可能性における関連性
研究チームは、イギリスの大規模外来データ「Clinical Practice Research Datalink」を用いて、妊活中のPCOS患者(18~45歳、BMI値18.5以上9955人、BMI値25.0以上7593人)を対象に大規模コホート調査を実施した。
調査を通じて、BMI値が高いほどPCOS診断後3年間の妊娠可能性が低下することが認められた。BMI値が標準範囲(18.5~24.9)である女性では41%が妊娠すると推測されたが、BMI値40.0以上の肥満女性は17%と見積もられた。
また、標準体重の女性と比べて、肥満女性の妊娠可能性は63%下がるという。一方、10%の減量によって、妊娠可能性が68%増加すると推定された。
研究チームは、BMI値と妊娠可能性には関連性があり、PCOSかつ過剰体重や肥満である場合には妊娠可能性が低くなるが、減量によって妊娠可能性が改善されると結論付ける。
(画像はHuman Reproductionより)
Human Reproduction
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