妊娠期の化学物質曝露による影響
10月12日、インディアナ大学医学部(アメリカ)の研究チームは、プレスリリースを通じて、妊娠期のグリホサート(除草剤の主成分)曝露と低出生体重において関連性が認められ、曝露レベルが高い場合、低出生体重ならびにハイリスク児で誕生する可能性が増すと発表した。
なお、研究論文は、「Environmental Health」にて掲載されている。
妊娠期のグリホサート曝露と子供の出生体重における関連性
2018年に妊婦を対象に実施した先行研究では、被験者のうち93%にグリホサートが検出され、妊娠期のグリホサート曝露と妊娠期間の短縮化における関連性が認められた。特に、妊娠初期にグリホサート曝露を受けた場合、DNAに刷り込まれ、遺伝子発現が変化する可能性があるという。
今回、研究チームは、「the Indiana Pregnancy Environmental Exposures Study (PEES)」の一環として、2013年から2016年の期間、アメリカ中西部インディアナ在住の妊婦187人を対象に、妊娠期の化学物質曝露と妊娠への影響について検証した。
妊娠初期に尿検査を行ったところ、1人を除く全ての被験者からグリホサートが検出された。
今回の調査では、妊娠初期のグリホサート曝露量と低出産体重児において関連性が認められ、妊娠初期のグリホサート曝露量が多い場合、低出産体重児リスクは増加した。また、ハイリスク状態で誕生するリスクが増し、新生児集中治療室の入院率は高くなったという。
(画像はプレスリリースより)

INDIANA UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINE
https://medicine.iu.edu/Environmental Health
https://ehjournal.biomedcentral.com/