季節と流産リスク
6月25日、ボストン大学公衆衛生学部(アメリカ)の研究チームは、夏場は流産リスクが増加すると発表した。
季節変動は妊娠に影響を及ぼし、とりわけ、夏では初期流産(妊娠8週未満の流産)リスクが高まるという。なお、研究論文は「EPIDEMIOLOGY」に掲載されている。
季節変動と流産リスクにおける関係性
研究チームは、北アメリカ在住で妊活中の女性を対象とした妊娠前コホート研究「Pregnancy Study Online(PRESTO)」を用いて、季節変動と流産リスクにおける関係性を検証した。
12か月以内に妊娠した女性6104人を対象に妊娠損失、妊娠損失時期を調査したところ、アメリカ南部および中西部では、8月下旬から9月上旬に掛けての酷暑によって流産リスクが高まることが認められた。
8月下旬における流産リスクは、2月下旬と比べて31%上昇し、特に、初期流産リスクの場合、8月下旬では2月下旬より44%増加したと報告された。
今回の研究では、夏に流産リスクが増加する要因の特定には至らなかったが、研究チームは、夏の暑さが妊娠に何らかの影響を与え、結果として流産リスクを高めるのではないかと推測する。
(画像はEPIDEMIOLOGYより)

EPIDEMIOLOGY
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