安静にするべきではない
3月24日、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンは、同大学プレスリリースを通じて、体外受精において、胚移植後の安静は不要であると発表した。
胚移植直後の安静時間が20分以上である場合、臨床妊娠率が15%下がると報告された。つまり、胚移植の直後であっても、普段通りの日常生活を送るべきだという。なお、研究論文は「Human Reproduction Update」に掲載されている。
胚移植に伴う医療介入の有効性
今回、研究チームは、バーミンガム大学や国民保険サービス(NHS)の協力のもと、システマティックレビューとメタ分析を行い、胚移植に伴う医療介入の有効性を調査した。
まず、電子データベースを用いて包括的なレビューを実施し、体外受精・顕微授精を受けた女性を対象に、治療実施前24時間あるいは実施後24時間における医療介入の有効性を検証した。
体外受精では、卵巣刺激および採卵、受精、培養、胚移植といった治療ステージがある。特に、胚移植のプロセスは、着床および臨床妊娠の可能性を最大化するために非常に繊細な技術と最適条件が求められる。
引用文献3685本、ランダム化比較試験188件(医療介入38件、被験者59530人以上)のデータを分析したところ、経腟超音波ガイド下胚移植法における診療妊娠率は26%増加することが認められた。
また、胚移植用ソフトカテーテルを使用した場合、ハードカテーテルと比べて子宮内壁の外傷が少なく、着床率は12%改善した。あわせて、ヒアルロン酸の使用も着床率の改善に効果的であったという。
(画像はプレスリリースより)
UCL
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