PCOSに対する有益な療法
9月10日、イランの研究チームは、「scientific reports」にて、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)において、ダパグリフロジンとメトホルミンの併用療法は卵子ならびに胚の質を向上させ、臨床妊娠率を上昇させると示した。
ダパグリフロジンとメトホルミンの併用療法による効果
今回、体外受精および顕微授精を受けるPCOS患者103人をスクリーニングし、92人をランダム化して、プラセボ、メトホルミン(500 mg 1日2回)、ダパグリフロジン(5 mg 1日2回)、併用療法の4群で効果を比較した。
なお、投与期間は8週間とした。卵子ならびに胚の質に基づき治療効果を評価したところ、併用療法群では卵母細胞におけるBMP15遺伝子ならびにGDF9遺伝子の発現、成熟卵子数、良好胚数が有意に増加し、臨床妊娠率の上昇が認められた。
また、プラセボ群と比べて、併用療法群のインスリン抵抗性検査(HOMA-IR:空腹時血糖値と空腹時インスリン値から算出されるインスリン抵抗性の指標)、総テストステロン値は有意に低くなった。
PCOSに対する8週間のダパグリフロジンとメトホルミンの併用療法は、代謝プロファイル(HOMA-IR)の改善、高アンドロゲン血症(総テストステロン)の軽減、卵子および胚の質の向上、「BMP15」「GDF9」発現の増大、臨床的妊娠率の上昇と関連していた。
(画像はscientific reportsより)

scientific reports
https://www.nature.com/articles/s41598-026-69538-8