胎盤機能不全による神経発達への影響
9月30日、アイオワ大学医学部(カーバー医科大学)は、プレスリリースにて、妊娠後期の胎盤機能不全は小児の神経発達に影響を及ぼすと示した。
妊娠後期の胎盤増殖因子(PIGF)の発現低下は、子供の注意欠如・多動症(ADHD)リスクを高めるという。なお、研究論文は「JAMA Psychiatry」に掲載されている。
妊娠中の胎盤増殖因子濃度と子供の注意欠如・多動症における関係性
胎盤成長因子は胎盤で産生される重要なタンパク質であり、胎盤の健康状態を示す。これまで、胎盤増殖因子の低下と子癇前症(妊娠高血圧症候群)などの妊娠合併症における関係性が報告されている。
また、先行研究では、注意欠如・多動症をはじめ、神経発達障害は出生前から生じ、胎盤の機能不全との関連性を示唆している。そこで今回、研究チームは、妊婦から採取した血液サンプル176件を用いて妊娠中の胎盤増殖因子レベルと子供の注意欠如・多動症における関係性について検証した。
血液サンプルを分析したところ、妊娠後期の胎盤増殖因子と子供の注意欠如・多動症において関連性が認められた。妊娠後期の胎盤増殖因子の発現低下に伴い注意欠如・多動症リスクは増すという。妊娠後期の母親に胎盤増殖因子の典型的な上昇が確認されない場合、子供が注意欠如・多動症と診断される確率は2.6倍になった。
一方、妊娠初期ならびに妊娠中期の胎盤増殖因子レベルに有意差は確認されなかった。これより、胎盤が子供の神経発達に対して重要な役割を果たす可能性が示唆される。
(画像はプレスリリースより)

IOWA Carver College of Medicine
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