室内空気汚染による胎児への影響
米国胸部学会2018(ATS2018)にて、固形燃料ストーブの使用など室内の一酸化炭素濃度が上がり、母親の子宮内の一酸化炭素濃度が高くなった場合、胎児の肺機能発達に悪影響を与えると発表された。
母親の子宮内にて高い一酸化炭素濃度にさらされた子供は、肺機能の低下、産後1ヶ月における乳幼児死亡率が増加したと報告されている。
これまで、先行研究では、室内空気汚染と乳幼児死亡率の関係性は立証されていた。今回、室内空気汚染が胎児の肺機能発達に大きく影響することが認められた。
室内空気汚染と胎児の肺機能発達における関係性
研究チームは、ガーナ女性と誕生した子供を対象に、妊娠期における一酸化炭素の曝露と子供の肺機能における関係性を検証した。産後1ヶ月の子供に対して肺機能検査を実施したところ、妊娠期の一酸化炭素曝露が多い女性から生まれた子供は肺機能が低下している傾向が大きかった。
論文主著者であり、マウント・シナイ・アイカーン医科大学のアリソン・リー(Alison Lee)氏は、妊娠中期・後期の母親が一酸化炭素に曝露することにより、子供の肺機能は低下し、正常な機能が失われると述べている。
妊娠期の母親が室内空気汚染にさらされた場合、子供、特に女児は母親の子宮内にて高濃度の一酸化炭素にさらされ、肺機能発達が妨げられると説明する。
(画像はPixabayより)

ATS
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