子宮内人工授精の効果
オークランド大学の研究チームは、「The Lancet」にて、排卵誘発剤「クロミフェン」を併用する子宮内人工授精(IUI)の妊娠率は、症状があるものの不妊治療を受けていない女性と比べ、3倍以上になったと発表した。
子宮内人工授精とは
子宮内人工授精は、精液を子宮へ直接注入して、卵子との自然受精を促す。体外受精より費用的・身体的負担が小さい。体外受精1サイクルに対して、子宮内人工授精3、4サイクルが同効果であるといわれる。
初の試みとなる臨床試験
研究チームは、2013年3月から2016年5月に掛けて、カップル201組を対象に、クエン酸クロミフェンを用いた子宮内人工授精の効果を検証した。被験者を半数ずつ、クエン酸クロミフェンを用いた子宮内人工授精を行うグループ、不妊治療を行わないグループに分けた。
比較臨床試験の結果より、排卵誘発剤を併用した子宮内人工授精では、31人の子供が誕生した。シンディ・ファーカー(Cindy Farquha)教授は、不妊治療なしのグループと比べ、子宮内人工授精の効果が認められたと述べている。なお、クエン酸クロミフェン併用の子宮内人工授精に関する臨床試験は、初の試みである。
(画像はPixabayより)

THE UNIVERSITY OF AUCKLAND
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