関節リウマチによる健康影響
オーデンセ大学病院の研究チームは、「Arthritis Care & Research」にて、母親が関節リウマチの場合、子供が関節リウマチなど慢性疾患を発症するリスクが高まると発表した。
関節リウマチは、主に30~50代の女性に発症しやすいといわれる。滑膜(かつまく:関節内面を覆う膜)に炎症が起こり、症状の進行に伴い、軟骨・骨が破壊される。
25年間に亘る全国調査
研究チームは、25年間に亘り、デンマークにて誕生した子供を対象に、母親の関節リウマチと子供の疾患における関係性を調査した。子供2106人の母親は、妊娠前や妊娠中に関節リウマチと診断されていた。一方、関節リウマチでない母親から誕生した子供は、1378539人であった。
全国調査より、関節リウマチの母親から誕生した子供は、幼少期や青年期に関節リウマチや複数の慢性疾患を発症するリスクが高まると報告された。特に、妊娠期の母親が関節リウマチと診断された場合、子供の甲状腺疾患は2.2倍に増加した。また、てんかんの発症率が1.6倍増、関節リウマチは2.9倍増であった。
母親の関節リウマチと子供の健康影響
研究チームは、母親の関節リウマチが子供の健康に悪影響を与えると述べている。子宮内にて母親の関節リウマチにさらされることにより、子供の関節リウマチや慢性疾患が増加すると警鐘を鳴らす。
(画像はPixabayより)

WILEY
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