肥満と男性の生殖能力
クリシュナIVFクリニック生殖補助センター(インド・ヴィシャーカパトナム)の研究チームは、「Andrologia」にて、肥満が男性の生殖能力に悪影響を与えると発表した。肥満により、精液量、精子の質(精子数、精子濃度、精子運動率)が低下するという。
肥満と喫煙
研究チームは、不妊治療を受ける男性1285人を対象に、年齢、BMI値(体格指数)、喫煙歴、糖尿病歴に基づき、精子の質を分析した。
被験者のうち201人(15.6%)はBMI値30以上、喫煙率12.3%、糖尿病率68.6%であった。BMI値において、普通体重を18.5以上25未満、30以上は肥満に分類される。一方、BMI値30以下の男性における喫煙率は6.6%と少なく、肥満男性に喫煙する傾向が認められた。
肥満と精子の質
分析結果より、肥満体型の男性は、健康体型の男性と比べ、精子の質(精子数、精子濃度、精子運動率)が低いことが判明した。精子の質が下がり、精液過少や精子減少症、精子無力症の割合が高い結果になったと報告されている。
また、研究チームは、糖尿病が精子濃度、精子運動率を低下させる要因であると考える。しかしながら、糖尿病と精子の質における関連性を立証するにあたり、根拠・証拠は不十分であり、今後、更なる研究の必要性があるといえる。
(画像はPixabayより)

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