肥満と妊娠合併症のリスク
エディンバラ大学の研究チームは、専門医療により、深刻な肥満妊婦における妊婦合併症のリスクは軽減すると報告した。
専門的な産婦人科では、標準的な妊婦健診に加えて、個々の健康状況に応じて専門医療にて治療や専門家による指導を受けられる為、肥満と妊娠合併症に伴う死産のリスクが8分の1であったという。
専門医療によりリスク軽減
研究チームは、2008年から2014年に掛けて、NHSロージアン(スコットランドの医療機関)にて妊婦健診を受ける女性のうち、BMI40以上の深刻な肥満妊婦1000人以上を対象に臨床試験を実施した。
肥満専門外来のある産婦人科を受診した妊婦は被験者のうち半数を占め、初産婦、BMIが高い傾向にあった。
肥満専門外来のある産婦人科では、肥満妊婦に対して、産婦人科医と助産師、管理栄養士や理学療法士などが専門医療チームを組み、肥満妊婦の食事・体重管理を行う。
専門医療チームにより妊婦合併症の兆候を早期発見でき、分娩時期を早める、帝王切開により分娩にするなど母子に対するリスクの少ない分娩時期・方法の見極めが可能になるという。その結果、妊娠糖尿病など妊娠合併症の診断率が高まり、死産、低体重児、誘発分娩や帝王切開におけるリスクは低くなったと報告されている。
(画像はPixabayより)

THE UNIVERSITY of EDINBURGH
http://www.ed.ac.uk/BMJ Open
http://bmjopen.bmj.com/content/7/5/e015218