不妊治療と胎児の発育遅延
アメリカ国立衛生研究所の研究により、不妊治療と胎児の発育遅延には因果関係はないと判明した。不妊治療にて妊娠した場合と自然妊娠にて妊娠した場合を比較しても、胎児が発育遅延となる可能性は大差ないという。
不妊治療が胚(受精卵)に影響を与え、胎児が発達障がい(自閉症など)になるという考えは否定された。
不妊治療と子供の発育
オールバニ大学(アメリカ・ニューヨーク州)は、2008年から2010年の間に不妊治療により妊娠・出産した母親を対象に、子供のスクリーニング調査を実施した。
被験者の母親らは、産後4カ月から3歳まで数回にわたり、微細運動能力(反射神経を要する運動スキル)、粗大運動能力(総合的な運動スキル)、コミュニケーション能力、個人的・社会的機能、問題解決能力の面にて自身の子供を評価した。
結果として、不妊治療にて授かった子供の発育・発達状況は、自然妊娠にて授かった子供とほとんど同じであったという。一方、不妊治療にて授かった子供は、個人的・社会的機能と問題解決能力が平均値より下回る傾向が高かった。
また、子供が3、4歳までは、不妊治療による妊娠・出産であっても、自然妊娠・出産であっても、発育・発達面に違いは生じないという。
(画像はイメージです)

National Institute of Health
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