妊娠期における運動の重要性
7月4日、ノルウェー科学技術大学(NTNU)は、「BMC Pregnancy and Childbirth」にて、妊娠期の母親が運動することにより、ビタミンD量が増加し、胎児の骨密度を強化すると発表した。
妊娠期の運動とビタミンD量には相関関係が認められ、運動量に伴い、ビタミンD生産量は増える。妊娠期の母親が運動を通してビタミンD量を増やすことは、腸でのカルシウム吸収を高め、胎児の骨形成を促すという。
ビタミンDの重要性
体内に摂取されたビタミンDを腸が吸収するうえで、ビタミンDは重要な要素である。ビタミンDにより腸でのカルシウム吸収が促進される。妊娠期では、母親に加えて胎児の骨形成において、より多くのカルシウムが必要になる。
それゆえ、妊娠期の母親が運動を行い、ビタミンD量を増加させることにより、腸でのカルシウム吸収は高まり、胎児の骨形成を促す。
一方、妊娠期の母親がビタミンD不足・欠乏である場合、母子ともに骨形成に否定的影響を及ぼす。また、骨形成への否定的影響に加えて、妊娠糖尿病、低出産体重の要因に成り得る。
例えば、日常生活において、日光浴、屋外活動は、歩く時間が1時間以下あるいは同等の運動量である場合と比べ、ビタミンD生産量が15%増になるといわれる。
研究チームは、運動量とビタミンD生産量の関係性は完全に解明されておらず、また、妊娠状態では運動量に伴うビタミンD生産量は異なるが、妊娠期において運動は重要であると結論付けている。
(画像はプレスリリースより)

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