不妊治療を行う71%の男性が“肥満”気味
米国のJill A. Attaman氏らが、「Human Reproduction」で発表した内容によると、低脂肪摂取者の男性は、高脂肪摂取者に比べ、精子の濃度が濃いなど、状態が良いことを発見したそうです。
Jill A. Attaman氏らは、4年間にわたり、不妊治療を行なっている、99人の男性(平均年齢が36.2歳)を調査。この男性のうち、67%はタバコを吸わず、また71% が肥満もしくは太り過ぎの状態だったそうです。
飽和脂肪の摂取が精子の状態に影響する?
調査によると、より脂肪を摂取している男性は、精子の数と濃度の状態が低いことが判明。また脂肪摂取量を3つに分類し、最多の男性らと、最少の男性らの精子の数を比較したところ、最多の男性らは43%も少なく、精子の濃度も38%も低いことを発見しました。
また、不飽和脂肪酸のn-3系脂肪酸を多く摂取している男性は、良好な精子を持っていることも発見されました。不飽和脂肪酸のn-3系脂肪酸を多く摂取している男性らは、そうでない男性らと比較した場合、1.9%もより良い状態の精子を持っていたそうです。
これらの研究は、まだ小規模であることから、今後大規模な研究を行うことが必要とされています。

Human Reproduction 2012年3月13日オンライン版
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22416013ご参考:特定非営利活動法人 日本食品機能研究会
n-3系脂肪酸の重要性
~第12回脂質栄養シンポジウム「メタボリックシンドロームと脂質栄養」
http://www.jafra.gr.jp/f79.html