関節リウマチと健康的な妊娠
フェラーラ大学(イタリア)の研究チームは、「Arthritis Care & Research」にて、関節リウマチ(RA)を患う女性は、クリニカルパス(医療機関での初診、検査、治療といった一連の行為)により、流産などの妊娠・出産リスクが軽減すると発表した。
クリニカルパスを受けた関節リウマチの女性は、クリニカルパスを受けなかった関節リウマチの女性と比べ、流産および分娩の合併症リスクが40%減になった。
関節リウマチに対するクリニカルパスの効果
研究チームは、データベース(イタリア中北部ロンバルディア州、2004~2013年)を用いて、関節リウマチである女性443人と関節リウマチでない女性6097人(18~50歳)を対象に、適切な妊娠管理と流産および分娩の合併症リスクを検証した。
医療の質指標 「Health Care Quality Indicators(HCQI)」 7項目、クリニカルパス3項目(診断、治療法、出生前フォローアップ)に基づき、医療の質指標と有害な妊娠結果の関係性を分析した。
分析より、流産および分娩の合併症が生じた女性グループには、有害な妊娠結果(adverse pregnancy outcome(APO))が認められた。また、関節リウマチの女性に対して、クリニカルパス(医療機関での初診、検査、治療といった一連の行為)が適切に行われた場合、流産および分娩の合併症リスクは軽減した。
研究チーム、関節リウマチの女性に最低限の基本的な医療介入を施すことにより、関節リウマチに伴う流産・分娩リスクは軽減すると結論付ける。
(画像はWiley Online Libraryより)

NEWS MEDICAL
https://www.news-medical.net/Wiley Online Library
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/acr.24116