ハイリスク妊娠に対するサポートの重要性
ラトガース大学の研究チームは、「Psychology of Women Quarterly」にて、ハイリスク妊娠の女性は、妊娠期を通して専門的な精神的サポートが不可欠であると発表した。
医療関係者などの専門家らがハイリスク妊娠に伴う感情への対処法を教授し、精神的サポートを提供することにより、ハイリスク妊娠の女性は、ポジティブシンキング(肯定的思考)になると報告した。
ハイリスク妊娠の危険性
ハイリスク妊娠は、世界規模にて妊娠の約15%を占めるといわれる。早産、低出産体重児、子癇前症の既住、腎疾患、妊娠悪阻、妊娠糖尿病などの要素がハイリスク妊娠の一因に成り得る。
ハイリスク妊娠における精神的苦痛は計り知れない。ハイリスク妊娠に対する精神的サポートが得られない場合、女性は、孤立・孤独感や不安感を抱きながら恐怖・悲哀に対処する。
それゆえ、妊娠期を通して、最小限の不安・ストレスに留めることが重要である。特に、ハイリスク妊娠は早産を引き起こす要因と考えられるため、妊娠期における不安・ストレスの軽減が非常に重視される。
感情の自己管理によりストレス増幅
研究チームは、ハイリスク妊娠で通院している女性16人(21~42歳)を対象に深層面接を行い、被験者による感情への対処法、家族や医療関係者によるアドバイスの理論的根拠および被験者の解釈について分析した。
被験者は、感情への対処法に関して明確なアドバイスを受けたことがないものの、現実を前向きに捉え、冷静になるように言われていたと回答した。それゆえ、無理をして自らにポジティブシンキングであるように言い聞かせ、感情を偽ろうと試みていた。
結果的に、女性らは妊娠期を通して感情の自己管理を試み、逆に精神的な負荷が掛かり、ストレスを助長させているとの結論に至った。研究チームは、ハイリスク妊娠の女性に対して、医療関係者らの前で感情表現を抑制して良い患者である必要はなく、ストレス・不安を軽減できるアドバイス・サポートを求める必要性を強調する。
(画像はプレスリリースより)

RUTGERS TODAY
https://news.rutgers.edu/DECCAN Chronicle
https://www.deccanchronicle.com/