卵子提供という不妊治療
最近話題になっている「卵子提供」。これは、生まれつき、もしくは病気などで妊娠ののぞめない女性が他の女性の卵子で妊娠するという不妊治療だ。
国内には卵子提供に関する公的な規制はない。民間団体の「卵子提供登録支援団体」(OD‐NET)が卵子提供を進めているが、実際に受けられる人数はごくわずか。一般に門戸が開けられている訳ではない。
そんな中、卵子提供のために海外に渡航する日本人が増加しているのだという。
海外での卵子提供
慶応大産婦人科の吉村泰典教授によると、海外で卵子提供を受けて国内で出産するケースは年間で推計300~400人。2008年以前の2~3倍にまで増えているという。
渡航先はアメリカや韓国、また、安価なタイやシンガポールなどで提供を受ける人も多い。
インターネット上では、高額の謝礼金とともに卵子提供者を募る広告がちらほら。留学生などがアルバイト感覚で提供しているという場合もある。
日本での卵子提供は、無償。自分自身が不妊に苦しんだ女性が、同じ苦しみを持つ女性の救いになるのなら、と提供を志願してくる場合も多い。
必要とされているのは、卵子提供で生まれた子どもの戸籍問題など、様々な法整備だ。不妊であろうと、我が子を胸に抱きたいと思う女性の気持ちは、誰でも同じなのだ。

OD‐NETホームページ
http://od-net.jp/