中国の不妊治療
世界一人口の多い国、中国。一人っ子政策など、子どもを増やすことに規制をかけているイメージが強いが、その中でもやはり、不妊に悩む夫婦はいる。現在、中国の出産適齢期の夫婦のうち、7%が不妊症であるとみられており、不妊治療も進んでいる。
(画像はイメージです)
中国の不妊治療の中には、「代理母出産」も含まれている。しかし法律的に認められている訳ではない。こういった違法な人口受精を実施している病院や代理出産の闇市の存在が問題となっているのだ。
代理母出産を合法に
そういった現状を鑑みて、3月11日、中国衛生部(衛生省)は「代理出産」について専門家から意見を募ったことを明らかにした。
現状では、代理母の安全や、生まれて来る子供の引き取りなどの部分に不備がある。代理母出産に関する法律が整備されれば、合法的な代理出産が現実的になるが、それまでに、最低でも5年はかかると言う。
イギリスやアメリカの州の一部、インド、マレーシアなどでは、法律で代理出産が認められている。
そういった国の法律では、子どもの実の母親は実際に出産をした代理母であり、精子、卵子を提供する男女は子どもの養父母となる。また、妊娠の過程で代理母に合併症が発生したり、乳児に先天性の疾患が発生した場合、法律に基づく保障を得ることができるなど、詳細な記述がある。
代理母出産は、非常にデリケートな問題だ。しかし、現実に代理母出産で生まれた子どもがいる以上、彼らの利益のためにも、早急な法整備が必要とされている。

「インサイトチャイナ」
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