ストレスを感じると胎盤中の物質に変化が
妊婦さんがストレスを感じると、赤ちゃんの脳の発達に影響を与える可能性があるそうです。赤ちゃんとお母さんをつなぐ胎盤を調べたところ、その影響は男の子の方が女の子よりも敏感に感じ取るようなのです。イギリスのメディア
Daily Mailが報じました。
今回発表された研究は、メスのラットを用いたもの。妊娠の初期に、キツネの匂いをかがせたり、聞き慣れない音を聞かせたりといった、軽いストレスを与えました。
すると、ストレスを感じたラットからは、胎盤中にOGTと呼ばれる酵素が減少することが分かったのです。
元々男の子では少ない酵素
このOGTは元々胎盤に存在するものですが、通常オスにつながっている胎盤の方がメスにつながっている胎盤よりも少ないそうです。
OGTの量が極端に減ることで、脳に関連する遺伝子に変化が起こるという報告もあるそうです。
このことから、元々胎盤の中のOGTが少ない男の子では、OGTが減ることで影響を受けやすく、お母さんがストレスを感じたときに反応しやすいのではないかと考えられています。
ストレスによる影響がどのように現れるかは、まだよく分かっていないのですが、妊婦さんができるだけストレスにさらされないように、ゆったりと妊娠期間を過ごせることに、これまで以上に注意が払われそうです。

Pregnant women can transmit the damaging effects of stress through the placenta
http://www.dailymail.co.uk/health/lOGT as a placental biomarker of maternal stress and reprogramming of CNS gene transcription in development
http://www.pnas.org/content/early/2013/02/28/