卵子提供と倫理問題
最近話題となっている「卵子提供」。これは、早発閉経や悪性腫瘍の治療による卵巣機能不全、染色体異常で卵子がないターナー症候群などのために卵巣機能が低下し、妊娠が困難となった女性が、第三者から卵子提供を受ける非配偶者間体外受精のことだ。
倫理面などでも問題があるのでは、と言われ、整備が進められているところだが、今回、岡山大学生殖医療、中塚幹也教授らのグループが不妊治療施設など1157の施設を対象に実施した調査において、回答をした415件の内、30%以上が「卵子提供は倫理的に問題ない」という回答をしたという。
卵子提供のリスクとは
医療の現場で、比較的肯定的に受け止められている卵子提供だが、全くリスクがない訳ではない。提供する女性には採取時にリスクが生じるし、生まれた子どもを法律上誰の子どもとするかという問題もまだ残されており、更なる議論が必要とされている。
しかし、自分の意思とは関係のない身体の機能で子どもを持てないという女性にとって、卵子提供が大きな希望となることは間違いない。整備が進み、卵子提供がもっと一般化することを願わずにはいられない。

岡山大学
http://www.okayama-u.ac.jp/