日本の夫婦のセックスレス進行加速
21日付のサンケイスポーツ紙の報道によると、不妊や遺伝などに関する事業を行っているJFPA(ジャフパ)一般社団法人 日本家族計画協会の北村邦夫・日本家族計画協会クリニック所長(61)が行ったセックスレス夫婦の調査結果が20日に発表され、前回の調査の時よりも、その割合が増加していることが明らかになったと報じている。
(写真はイメージ)
北村所長が行ったセックスレス(1カ月間に性交がない夫婦を定義)の調査は今回が5回目の調査で、今年9月に全国の16~49歳の男女3000人を対象に実施し、1306人から回答を得たものを基準に作成した。
その結果、セックスレス夫婦は16~49歳で4割以上を占めたそうで、2年前に行った前回の調査で40・8%だった値が、今回は41・3%となり、前回よりも一貫して増えていることが分かった。
結婚している男女からの回答のうち、セックスレス夫婦に陥ってしまう理由として最も多かったのは、男性が「仕事で疲れている」で3割を占め、女性は「面倒くさい」が2割を超えた。
これについて北村所長は
「セックスレス夫婦の増加は、仕事の問題とも何らかの関係があるのでは? 時間外労働を減らす努力を企業がすることも、今後の少子化対策になるのではないか」
と分析している。
草食化が引き起こす超少子高齢化
また、「セックスに無関心」や「嫌悪感を持っている」といった性交渉に関心がない男性の割合についても比較した結果、20~24歳はその割合が、前回の調査よりも増加しており、4人に1人が該当することが分かった。これは40歳以上の男性よりも多い割合であることから、身体的に最もエネルギーにあふれているはずの20~24歳の男性の草食化が深刻化していることを裏付けている。
さらに、性交渉に関心がない20代の男性を分析した結果、「子どもが欲しい」といった回答が、性交渉に関心がある男性よりも少なかったことも判明した。
女性が夫婦での不妊治療を望んでも、男性が子どもを作ることに興味を示さなければ、子どもを授かることは厳しいだろう。子どもは一人では作れない。超高齢化社会を生き抜くためにも、若者がセックスに対して関心を持ち、家族を作る喜びを味わえるような社会を構築していく必要がある。

サンケイスポーツ
http://www.sanspo.com/geino/news/20121221/JFPA 一般社団法人 日本家族計画協会
http://www.jfpa.or.jp/index.html