中国では不妊症患者は4000万人
日本最大の中国情報サイト「Record China」の5日付の報道によると、海外メディアへ中国関連ニュースの配信を行っている華僑向けの中国国営通信社「中国新聞社」のウェブサイトが、中国では出産適齢期の多くのカップルが不妊症に悩んでおり、現在4000万人以上の不妊症患者が存在することを紹介したと報じている。
『不妊症患者が4000万人』というこの衝撃的な事実は、中国人口協会が発表した調査から明らかになった数字だそうで、このうち出産適齢期の割合は12.5%を占め、20年ほど前に比べると、約4倍にも跳ね上がっているそうだ。
この件に関し、北京大学第三病院の院長の喬傑(チャオ・ジエ)生殖医学センター主任は
「不妊症の原因は、女性が仕事に打ち込み過ぎて体に疲労が溜まり、子供を作りたい時には出産能力が落ちている」
と説明したという。
中国での男性の不妊症の現状
WHO(世界保健機構)が、不妊の半数近くが男性に原因があると認定したことも影響してか、今回の報道では、中国国内での男性不妊症の現状についても取り上げている。
報道によると、子供を欲しがっていた男性が、子宝に恵まれず、病院で検査を受けたところ、その原因は妻ではなく、自分にあったことが判明したそうだ。
この男性は事務所で働いており、仕事上の付き合いで飲酒や銭湯、サウナに行く機会も多かったそうで、いつの間にか生活習慣が乱れ、生殖器官にまで悪影響が及んだというのだ。
鄭州大学第二附属病院生殖医学センターの譚麗(タン・リー)主任は、「近年、男性の不妊症の増加は女性より顕著」と分析しており、
「体のホルモンバランスが崩れ、精子の数が少ない『乏精子症』、精子の動きが悪い『精子無力症』、精子の形が悪い『精子奇形症』などを引き起こす」
とコメントしている。
また、精子の知られざる特徴についても触れており、
「精子は卵子より脆弱。長時間の運転や溶接作業などが原因で、局部の温度が上がるだけでも、精子の数の減少、弱体化が起こる。ノートパソコンを太ももの上に置いたり、携帯をズボンのポケットに入れたりしても、精子の成長に影響を及ぼすことさえある」
と警告している。
国境、性別を超えて不妊症の原因となっているのはやはりストレスで、ホルモンバランスを崩さないようなストレスフリーの生活を手に入れることが、妊娠への近道と言えそうだ。

株式会社Record China
http://sp.recordchina.co.jp/news.jsp?id=67137&type=0