原因が不明の不妊、8割は男性が原因
11月14付、英インターネットニュースサイトMailOnlineによると、
原因が不明の不妊症をかかえているカップルの80%が、男性の精子の質の低さが原因で、妊娠に至っていないことが研究により判明した。一方で、
この調査結果を踏まえた新しい診断テストの実施により、妊娠に成功するカップルが増える可能性がある。
DNAの損傷率に焦点を当てた診断方法
英、クイーンズ大学のSheena Lewis教授らは、不妊の原因が不明である、239組のカップルを調査。結果、
約80%の男性の精子は、DNAの損傷率が高いことが判明した。精子が損傷していると、女性を妊娠させる確率は低くなり、たとえ妊娠に至ったとしても、流産になる確率が高くなる可能性がある。そこで、Sheena Lewis教授らは、不妊の原因を調べるための、
新しい診断方法として、精子のDNAにおける損傷率の検査を導入した。
現在、不妊を専門に取り扱うほとんどの病院は、顕微鏡を使って、精子の形や速さ、数などを目視することにより、精子の質を判定している。そして、不妊であるカップルのうちの約3分の1は、その原因が明らかになっていない。そのため、不妊治療を行う際に、膨大な時間とお金の負担が強いられている。
出産への近道へ
Sheena Lewis教授は提唱する。
不妊の原因が分かった今、新しい診断方法により、カップルそれぞれにふさわしい各種治療を回り道をせずに、時間短縮で、提供することができるようになる。同時に、出産率の増加にもつながる。
(渡邉充代)

Mail Online
http://www.dailymail.co.uk