体外受精の現状
不妊治療において体外受精が選択されるようになってから、これまで35年の間に推定500万人の「試験管ベビー」が誕生した。
不妊に悩むカップルにとって体外受精を選択することにより子供を授かる可能性は高まった。一方、自身の卵子を子宮より採取して体外受精を行うのか、あるいは、第三者より卵子・精子の提供を受けて体外受精を行うのか、といった苦渋の決断をする機会も増す。
また、近年では、第三者より胚の提供を受けて体外受精を行う事例も増えつつある。卵子提供と同様に、胚提供の過程では希望者に見合う胚提供者を探し、第三者の凍結胚を用いて体外受精を行う。
エンブリオ・アダプション・アウェアネス・センター(Embryo Adoption Awareness Center)によると、不妊で悩むカップルのうち70%が自身の胚にて体外受精を行い、体外受精成功後、8%が自身の余った胚を研究機関へ提供するという。
また、14%が体外受精後に自身の余った胚を破棄することを望み、残り8%が自身の余った胚を第三者へ提供する。
しかしながら、卵子・精子提供と比べ、一般的に胚提供に関する理解度は低く、胚の提供者も少数である。
(画像はnightlight HPより)
凍結胚(スノーフレーク)
1997年、ナイトライト(Nightlight)がエンブリオ・ドネーション・アダプション・プログラム(embryo donation and adoption program)により世界初となる凍結胚による養子縁組サービスを開始した。
凍結胚は「スノーフレーク」と呼ばれ、これまでに360人以上の「スノーフレークベビー」が誕生した。現在、アメリカでは約700万人もの女性が不妊症で悩み、推定60万個の余剰胚が凍結保存され、医療・研究機関に凍結胚として保存されている。
なお、日本では第三者からの凍結胚移植は禁止されている。

wkyc.com
http://www.wkyc.com/Embryo Adoption Awareness Center
http://www.embryoadoption.org/nightlight
http://www.nightlight.org/