研究により判明した善玉コレステロールの働き
ニューヨーク州立大学オールバニ校の研究グループは、アメリカ国立老化研究所とアメリカ国立衛生研究所の支援のもと、卵巣にある善玉コレステロールの働き、善玉コレステロールと妊娠成功率の関連性に関する大規模な研究を行っている。
研究者ミシェル・ブルーム(Michael Bloom)は、卵巣の善玉コレステロール、すなわち高密度リポタンパク質コレステロール(HDL)には良質の卵子をプログラミングする働きがあると示唆した。
現時点では、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL)の量が卵子の質を左右し、良質の卵子ほど不妊治療による妊娠・出産成功率を高めると立証されている。
(画像はニュースリリースより)
善玉コレステロールと妊娠成功率の関連性
サンフランシスコ・カルフォルニア大学にて不妊治療を受けている女性171人の卵巣卵胞(卵濾胞:らんろほう)を調査したところ、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL)の量が女性によって大きく異なると判明した。
高密度リポタンパク質コレステロール(HDL)の量は年齢、体格差、喫煙歴、人種、不妊診断によって差異が生じる。
※卵胞:卵細胞と卵胞上皮細胞(卵細胞を取り巻く細胞)から成る細胞集団
※高密度リポタンパク質コレステロール(HDL):不妊治療による妊娠成功率を高める効果があると考えられ、複合体は善玉コレステロール
将来の研究
ミシェル・ブルーム(Michael Bloom)は、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL)に関する研究は今後、卵胞液の分析調査に繋がると述べている。(卵胞液は体外受精による妊娠の陽性・陰性を判定する予測マーカー)
研究の次段階では、体外受精による卵受精、胚(卵細胞)の成長、妊娠・出産の個人的差異について調査するという。

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