「不妊治療助成=子育て支援」ではない
厚生労働省の発表によると、平成24年度に全国の不妊専門相談センターに寄せられた相談件数は21452件。平成9年度の相談件数(1891件)の10倍以上となっている。
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このような実態に対して、各自治体が不妊治療に対する助成を行っているが、自分が住む地域でどのような助成があるのかわからない、助成の内容に不安があるという人も多いのではないだろうか。
東京都議会・おときた駿議員も、タウンミーティングで参加者から不妊治療の助成に関する質問や意見を受けたという。
不妊治療の助成を興味深く複雑な問題だと感じたおときた議員は、自身のブログで東京都の不妊治療助成についてレクチャーを受け、その内容を紹介している。
「不妊治療助成利用の所得制限が厳しい」という声に対しては、「制度を使いたい層・使ってほしい層をはじいている」という認識は持ちながらも、不妊治療助成に「子育て支援政策」という位置づけはなく、あくまでも「低所得者に対する社会給付の一貫」なので一定の所得制限が必要になってくると説明している。
意見が分かれる「不妊治療の保険対象化」
なお、不妊治療を保険診療の対象とするかどうかについては、日本では財源の問題や公平性や合理性の観点から結論が出ておらず、アメリカでも州ごとに対応が分かれているという。
世界でも意見が分かれている不妊治療助成制度だが、おときた議員は都や議員に意見を届けてほしいと呼びかけている。

東京都特定不妊治療費助成の概要
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp