子宮内膜腫
子宮内膜腫とは卵巣に出来る、のうほうのことで、子宮内膜症の進んだ状態だと言われています。子宮内膜腫は、不妊と関わっているとよく知られていますが、そのメカニズムはよくわかっていません。
(画像はイメージです)
現在までに、子宮内膜腫は炎症反応を引き起こし卵子の発生を妨げたり、排卵を阻害したりするという報告があります。
子宮内膜腫の治療には、手術がよく用いられますが、手術をしてもIVF(体外受精)の成功率が上がるわけでもないということもわかってきています。さらに手術によって正常な卵巣の組織を傷つけ、反応を悪くしてしまう可能性もあるそうです。
子宮内膜腫の手術とその効果
そこで2014年に「American Journal of Translational Research」に発表された中国の研究では、子宮内膜腫の手術とその後の様子を調べたそうです。
IVFやICSI(顕微授精)を行っていた292人の中国人女性を2年間調べた結果、子宮内膜腫の手術は、妊娠率、出産率、妊娠の継続率に特に影響はしなかったそうです。
結論として
筆者らは、IVFやICSIをしている人たちにとって、子宮内膜腫の手術は妊娠を向上させるための効果は明らかには認められないのではないか、と結論づけています。
編集部 C-NZ

Surgical treatment for endometrioma does not increase clinical pregnancy rate or live birth/ongoing pregnancy rate after fresh IVF/ICSI treatment
http://www.ajtr.org/