母親の体重と子供の不妊
デンマークの研究チームは、「Acta Obstetricia et Gynecologica Scandinavica」にて、過剰体重および肥満の母親から誕生した息子は、標準体重の母親から誕生した息子と比べ、将来的に男性不妊の診断を受ける可能性が増すと発表した。
今回、母親の体重と息子の男性不妊において、関連性があると報告された。一方、母親の体重、娘の女性不妊における関係性は認められなかった。
妊娠前の母親のBMIと子供の男性不妊における関係性
研究チームは、デンマーク人の成人男性・女性9232人を対象にコホート研究を実施し、母親の過剰体重・肥満と子供の不妊における関係性を検証した。被験者のうち9.4%は不妊であった
妊活中・妊娠前に母親のBMIが25kg/m2以上であった場合、誕生した男児は、BMI 18.5kg/m2以上24.9kg/m2以下の母親から誕生した男児と比べ、成人期に男性不妊になる可能性が1.4倍高くなった。なお、BMIは25kg/m2以上を肥満と判定する。
一方、母親のBMIと子供(娘)の女性不妊には、関連性が認められなかった。誕生した子供が女児の場合、妊活中・妊娠前の母親の体重が過剰体重および肥満であったとしても、子供の女性不妊リスクに影響しなかったという。
研究チームは、母親の妊活中・妊娠前の体重(BMI)と子世代の生殖能力・機能には関連性があり、過剰体重および肥満の母親から誕生した息子は男性不妊リスクが増すと結論付けている。
(画像はWiley Online Libraryより)

Wiley Online Library
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