妊娠のステレオタイプはストレスになる

ワシントン州立大学の研究チームは、「Work & Stress」にて、妊娠中の労働者にとって、ステレオタイプ(無能である・不適任である・役に立たない、弱い、関与・献身の程度が低いなど)の脅威は、勤務時間や勤務量を増やし、怪我のリスクを高めると発表した。

否定的で根拠のない思い込み・偏見・先入観を認めることは恐怖であり、サイレントストレッサー(心と体に掛かる外部からの刺激)となり、ストレス要因に成り得ると報告された。それゆえ、多くの女性が妊娠を隠し、立ち仕事、肉体労働など、妊婦にとってリスクを伴う仕事に従事し続けるという。

研究チームは、異なる妊娠段階、多種多様な業種(製造、医療、小売など)に従事する妊娠中の女性を対象にグループ化し、2ヶ月以上亘って異なる時期にアンケート調査を実施した。

アンケート調査において、大半の回答者(63％)が、妊娠のステレオタイプを脅威に感じ、否定的で根拠のない偏見を認めることが恐怖であると回答している。また、アンケート調査期間の2ヶ月間、ステレオタイプの脅威度が高い女性は、脅威度が低い女性と比べ、仕事中の事故の発生回数が約3回多くことが認められた。

研究チームは、妊娠のステレオタイプはサイレントストレッサーとなり、目に見えないが働く妊婦に対して確実に影響を及ぼすと結論付ける。周囲は、妊娠のステレオタイプが存在することを認識したうえで、ステレオタイプが及ぼす影響を軽減する必要があると強調する。

（画像はプレスリリースより）




WASHINGTON STATE UNIVERSITY
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