妊娠中の体重と妊娠・出産結果
10月3日、リンショーピング大学(スウェーデン)は、プレスリリースにて、妊娠中の体重が妊娠・出産結果に影響を与えると発表した。
妊娠や出産において合併症を引き起こす大きな要因には、妊娠中の体重も含まれるという。なお、研究論文は「The Lancet Public Health」にて掲載されている。
妊娠中の体重と妊娠・出産合併症における関係性
これまで、過剰体重や肥満(BMI30以上)は、妊娠や出産に伴う合併症と関連性があると報告されている。
そこで今回、リンショーピング大学とカロリンスカ研究所の研究チームは、スウェーデン在住の女性(2000~2020年生まれ)を対象に妊娠中の体重と妊娠・出産合併症における関係性を検証した。
データを分析したところ、妊娠初期の体重より、妊娠・出産合併症の発症リスクを推測できることが示された。とりわけ、過剰体重や肥満では、妊娠糖尿病リスクの増加が認められた。また、妊娠成立時に標準体重であった場合、過剰体重や肥満と比べて、妊娠糖尿病などの合併症リスクは軽減するという。
一方、妊娠初期の低体重と妊娠・出産合併症において関連性は確認されなかった。研究チームは、妊娠・出産に伴う合併症には、疾患、環境、ストレスなど複数要因が関係するものの、母親の体重も一因になると考える。
(画像はプレスリリースより)
リンショーピング大学 プレスリリース
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