生殖補助医療による影響
6月26日、ソロカ大学医療センターとネゲヴ・ベン=グリオン大学(イスラエル)の研究チームは、「Journal of Assisted Reproduction and Genetics」にて、生殖補助医療と自閉スペクトラム症(ASD)において関係性はないと発表した。
卵巣刺激、体外受精を含む生殖補助医療により、子供の自閉スペクトラム症リスクが高まることはないという。
生殖補助医療と自閉スペクトラム症における関係性
生殖補助医療は、胚の発育過程において重要な段階に関与するが、出生前ならびに出生後の子供に対して与える影響は不明である。
そこで今回、研究チームは、自然妊娠した女性および不妊治療(卵巣刺激0.5%、体外受精1.7%)にて妊娠した女性115081人を対象に、生殖補助医療と自閉スペクトラム症における関係性について検証した。
ソロカ大学医療センター(イスラエル)にて単胎出産を含む人口ベースのコホート研究を行ったところ、卵巣刺激と体外受精にて誕生した子供は、自然妊娠にて誕生した子供と比べて自閉スペクトラム症の診断率が高くなると報告された。
ただし、母親の年齢、民族、性別を考慮して相対的なリスクを客観的に比較した場合、卵巣刺激ならびに体外受精、自閉スペクトラム症において有意な関連性は認められなかった。また、生殖補助医療と自閉スペクトラム症に有意な関係性はなかったという。
(画像はJournal of Assisted Reproduction and Geneticsより)
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