体外受精結果の改善
6月7日、中国の研究チームは、「Journal of Assisted Reproduction and Genetics」にて、ホルモン補充療法と補助治療の併用によって体外受精結果が改善すると発表した。
体外受精において、GnRHアゴニスト(ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)放出ホルモン)を用いたホルモン補充療法と鍼治療を併用することにより、子宮内膜受容能力ならびに臨床妊娠率が向上するという。
ホルモン補充療法と鍼治療の併用による効果
研究チームは、凍結融解胚移植における反復着床不全(形態良好胚を3回以上移植しても臨床的妊娠に至らない状態)の女性164人を対象に、ホルモン補充療法と鍼治療の併用による効果を検証した。
被験者をケース群(GnRHアゴニストによるホルモン補充療法と鍼治療の併用)とコントロール群(GnRHアゴニストによるホルモン補充療法)に分け、子宮内膜肥厚、子宮内膜形態、子宮の血流、臨床妊娠率、胚着床率、早期流産率を比較した。
ケース群とコントロール群は子宮内膜形態が異なり、コントロール群に比べて、ケース群は胚移植前日の子宮内膜肥厚が厚く、臨床妊娠率ならびに胚着床率は高くなった。
研究チームは、反復着床不全の女性に対してGnRHアゴニストを用いたホルモン補充療法と鍼治療を併用することによって子宮内膜受容能力の改善が認められ、臨床妊娠率や妊娠結果が改善すると考える。
(画像はJournal of Assisted Reproduction and Geneticsより)
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