特定の食品が胎児脳に与える影響
8月4日、モナシュ大学(オーストラリア)の研究チームは、プレスリリースにて、母親の食事は、子世代ならびに孫世代の脳発達に影響を与えると発表した。
特定の食品が子世代ならびに孫世代の脳機能の低下を防ぐと報告された。妊娠中の母親が妊娠初期にリンゴ、ハーブを食べることにより、子世代ならびに孫世代の脳機能を維持できるという。なお、研究論文は、「Nature CellBiology」にて掲載されている。
加齢に伴う軸索の脆弱化と食事による予防効果
研究チームは、遺伝子モデル生物であるカエノラブディティス・エレガンス(実験材料として非常に優れた性質をもつ線虫)を用いて、加齢に伴う軸索の脆弱化と食事による予防効果を検証した。
軸索(神経突起)は脳内の神経細胞同士をつなぐ通信ケーブルとして働くが、軸索の脆弱化を引き起こす機能不全により、脳の機能不全ならびに神経変性疾患が生じるという。
そこで、ヒトと類似の機能をもつといわれる線虫に対して食事に含まれる天然物による効果を調査したところ、特定の食品に含まれる分子において、脳が正常に機能するために必要な通信ケーブルの損傷を軽減させる効果が確認された。
リンゴ、ハーブ(バジル、ローズマリー、タイム、オレガノ、セージ)のウルソール酸により、特定の脂肪を作る遺伝子をオンにすることが発見された。この特定の脂肪は軸索を改善し、老化に伴う軸索の脆弱化を防ぐという。
(画像はプレスリリースより)

MONASH University
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