性的関心興奮障がいの治療への展望
2月3日、イギリスの研究チームは、「JAMA Network」にて、性的関心興奮障がい(HSDD)の男性にキスペプチンを投与することによって性的刺激の脳処理が調節され、性欲が呼び起こされるようになると発表した。
性的関心興奮障がいでは性的興奮系の抑制系が強い、または興奮系が弱いことで性に対する関心、欲求や衝動が低下し、性的興奮は得られず、性的反応が不十分となる。今回、キスペプチンに性的関心興奮障がいを改善させる効果が認められた。
キスペプチン投与が性的処理ネットワークに与える影響
研究チームは、2021年1月11日から9月15日の期間、イギリスの医療機関にて性的関心興奮障がいの男性32人を対象に、キスペプチン投与が性的処理ネットワークに与える影響を検証した。
キスペプチン投与グループとプラセボグループに分け、生理学的、行動的、磁気共鳴機能画像法(fMRI)、ホルモン分析を用いて視覚的性的刺激(短時間および長時間のビデオタスク)に対する反応を比較した。
調査を通じて、キスペプチン投与グループは、プラセボグループと比べて性的処理ネットワークが大幅に調節され、視覚的な性的刺激に対する性的反応や行動が増加したという。
(画像はJAMA Networkより)

JAMA Network
https://jamanetwork.com/