妊娠中の食事による影響
10月12日、ハーバード公衆衛生大学院(アメリカ)は、プレスリリースにて、妊娠中の食事と乳児期のコリック・湿疹における関連性を示した。
今回、妊娠中に健康的で栄養バランスの良い地中海食を食べていた母親から生まれた子供は、乳児期にコリック・湿疹を発症するリスクが低いと報告された。この関連性は、母親にアレルギー疾患の既往歴がある場合に最も強く現れた。なお、研究論文は「JAMA Network Open」に掲載されている。
地中海食への遵守度とコリック・湿疹の発症における関係性
コリック(黄昏泣き)とは、健康な乳児が理由もなく、激しく大きな声で長時間泣き続ける現象を指す。乳児期にコリックを経験した子供は、喘息、季節性鼻炎、食物アレルギーをはじめ、アトピー性疾患を発症するリスクが高まると指摘される。
そこで今回、研究チームは、1999年4月から2002年11月の期間、妊婦1300人以上を対象に「地中海食スコア(MDS:地中海食への遵守度)」「食事性炎症指数(DII)」に基づき妊娠中の食事を評価したところ、地中海食への遵守度とコリック・湿疹の発症において関連性が認められた。
妊娠中の食事におけるMDSスコアが1ポイント上昇するごとに、コリック・湿疹の発症リスクは15%低下した。MDSスコアとは地中海食への遵守度を評価する指標であり、高スコアは果物、野菜、全粒穀物、豆類、良質な脂質の摂取量が多く、乳製品や脂肪分の少ないタンパク源の摂取量が適度であることを示す。
あわせて、妊娠中の魚介類摂取もコリック・湿疹の発症リスク低下に関連していた。妊娠中、魚介類を1週間あたり1食摂取するごとに、これらの発症リスクは25%低下したという。
一方、DIIスコア1ポイント上昇に伴い、コリック・湿疹の発症リスクは34%増加した。DIIスコアは食品の炎症性を数値化した指標であり、高いほど炎症を促す食事、低いほど炎症を抑える食事とされる。高スコアは、赤身肉や加工肉、砂糖入り飲料、ナトリウム、精製された穀物の摂取量が多いことを示す。
(画像はプレスリリースより)

HARVARD T.H. CHAN SCHOOL OF PUBLIC HEALTH
https://hsph.harvard.edu/