出生前のプラスチック添加剤曝露による胎児の成長への影響
10月13日、 ニューヨーク大学(NYU)ランゴーン・ヘルス(アメリカ)は、プレスリリースにて、妊娠中のプラスチック添加剤曝露は胎児の成長を阻害する可能性があると示唆した。
今回、安全性の高いといわれる化学物質であっても、母親の子宮を介して子供が出生前にプラスチック添加剤へ晒されることにより、出生体重が減ると報告された。なお、研究論文は「Environment International」に掲載されている。
出生前のプラスチック添加剤曝露と出生体重
プラスチック添加剤とは、食品パッケージ、医療機器、玩具をはじめ、プラスチック製品の強度や柔軟性などを高める目的で用いられる。
しかしながら、近年、プラスチック添加剤として広く使用されている物質「フタル酸エステル」は、早産、不妊などの健康問題リスクを高めると指摘されている。それゆえ、企業は、フタル酸エステルからシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジイソノニル(DINCH)へ、より安全性の高い代替物質に置き換え始めている。
そこで今回、研究チームは、妊婦6617人を対象に、妊娠中DINCH曝露による胎児の成長への影響について検証した。
母体の尿中DINCH濃度を測定したところ、尿中DINCH濃度と胎児の成長に関連が認められた。尿中DINCH濃度の上昇に伴い在胎不当過小児(SGA児)リスクは増し、尿中DINCH濃度が10倍になるごとに出生体重は27g減少したという。特に、妊娠後期のDINCH曝露は、出生体重の低下と強く関連していた。
動物実験やヒト細胞を用いた試験管内試験では、体内に取り込まれたDINCHが分解されると胎児発育に関与するホルモンの働きに干渉し、炎症を引き起こして母体から胎児への酸素と栄養の供給を阻害する可能性が示唆された。
(画像はプレスリリースより)

NYU Langone Health
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